調査対象はこの歌だ。
Northern border looking up at the galaxy
Drifting river below, Tall peaks above
Drawn with flat steel
A stream that meets the nine lives

これを日本語にすると…
北の国境に銀河を見上ぐれば
眼下に漂う河川、頭上の高い峰
鋼の平らで描かれし
九命に交わりし流れ水
一見、幻想的な光景を描いただけの詩…。だが、言葉の端々を拾い集めれば、一つの温泉郷と隠された儀式が姿を現す。

調査メモ
- 「北の国境に銀河を見上ぐれば」
北国、つまり東北。星空を仰ぐ谷間の温泉地。東北地方で「銀」が付く温泉地を連想させる。 - 「眼下に漂う河川、頭上の高い峰」
山あいを流れる清流、そして周囲を囲む峰々ーーこの描写は、山形県に佇む銀山温泉の風景と見事に重なる。 - 「鋼の平らで描かれし」
鋼=金属。平らな金属が鏝(こて)を指しているのだとしたら、職人が左官技術で描いた「鏝絵」のことだろう。 - 「九命に交わりし流れ水」
九命といえば猫。つまり猫の鏝絵。そこに流水=銀山川の水をかけることが、この歌に隠された指示なのだ。

推理結果
すなわち、この歌の答えは――
銀山温泉にある「猫の鏝絵」に、銀山川の水を注げ という謎解き。
しかも、物語の中でヴェイルが “Is the picture on this paper a gas lamp?(この紙に描かれた絵はガス灯か?)” と推測している場面があったが、ガス灯は「銀山温泉らしさ」を一目で伝えるアイコン的存在なのだ。
こうして、星降る北国の温泉街に潜む、小さな芸術と秘密の儀式が明かされた。


